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2017.12.12
スタッフブログ
性能に関する数値をイメージしよう
積算課の松村です。
今回は、住宅の省エネルギー性能を表す数値について
お話ししたいと思います。
皆さんはUA値、C値という言葉をご存知ですか?
UA値は外皮平均熱貫流率といい、
外皮(床・壁・屋根・窓など外部との境界となる部分)
がどれだけ熱を通しやすいか(あるいは通しにくいか)
を表す数値です。
C値は相当隙間面積といい、
建物全体にどれだけの隙間があるかを表す数値です。
どちらも小さければ小さいほど性能が高いことを表します。
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では、求められる水準はどの程度なのでしょうか。
★UA値 … 0.87以下(H28年の省エネ基準)
★C値 … 5.0以下(H11年の省エネ基準)
ただし、高気密といわれるには
C値1.0以下を目指す必要があるといわれています。
UA値は、使用される断熱材の種類と厚さ、
窓の性能でほぼ決まります。
そのうち、窓から逃げる(または入り込む)熱は、
建物全体の5~6割を占めるといわれます。
ですから、断熱材を厚くするよりも
窓の性能を上げる方が効果的です。
C値は、建物の隙間面積の合計(㎠)を
延べ床面積(㎡)で割った値です。
40坪(132㎡)の建物でC値1.0の場合、
家全体で132㎠の隙間が空いていることになります。
大きさにすると約11.5㎝角になります。
家全体の全ての隙間を集めてこの大きさです。
これらの数値をイメージし易く例えるなら、
窓の対策をなおざりにして断熱材を厚くするのは、
ダウンジャケットに短パン姿のようなもの。
断熱性能を高くして隙間を塞がないのは、
ダウンジャケットのファスナーを開けているようなもので、
外皮と隙間どちらか一方だけではバランスが悪いといえます。
UA値、C値に共通していえることは、
窓の影響を受けるということです。
窓面積が大きくなれば熱損失は大きくなり、
開放性の高い引違い窓を多用すれば
隙間面積は大きくなります。
だからといって、窓面積を小さくし気密性の高い
小さなすべり出し窓を多用すると、とても窮屈になります。
つまり性能も大事ですが、
どのような暮らしをしたいかを思い描いたうえで、
バランスの良い計画をすることが大事だと考えます。
住まいの気になることは、弊社にお気軽にご相談ください。
積算課 松村
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